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NO.11

 永六輔さんとは、不思議なご縁です。六、七年ほど前、ある劇場で芝居の公演を見に行ったとき
に偶然、初めてお会いして以来、永さんのラジオ番組に出演したり、一緒に本を出したり....。
「住職の息子」と「牧師の息子」のお付き合いは、いまも続いています。 

初対面は、たしか東京・新宿の劇場で、遠藤周作さん原作の舞台『沈黙』を観(み)に行ったと
きだったと思います。芝居が終わった後に、たまたま同じ日の公演を観に来ていて、ぼくの少し前
の席に座っていたのが永さんでした。彼が席を立ったときに、ぼくが声をかけ、二人で少し話をし
ました。

 永さんは、ぼくのことを、トラブルに巻き込まれた人の電話相談・支援活動を紹介するテレビ番
組を見て、知っていたそうです。ぼくは、永さんといえば、世界中で大ヒットした名曲『上を向い
て歩こう(スキヤキソング)』の日本語詞を書いた人で、もちろん「仏教の人」ということも知っ
ていました。

 ぼくが、「この演劇は、キリスト教やキリシタンをベースにしたものですよ」と言うと、永さん
は「ぼくも、ある程度のことは知っているよ」。

 永さんはキリスト教のことも、仏教との接点についても、すごく詳しかった ぼくは父とともに、
景教(古代キリスト教)について調べることがライフワークになっています。一昨年暮れに父との
共著「【隠された】十字架の国・日本」(徳間書店)を出しましたが、その出版への道のりで、永
さんはキリスト教の日本伝来について多くのヒントが残る仏教寺院を紹介してくれました。

 また、ご自身のラジオ番組で、このテーマに沿った情報提供をリスナーに呼びかけてもくれまし
た。ぼくが執筆に行き詰まって弱音を吐くたび、「だめだよケン、そんなことじゃ」と厳しく叱ら
れました。

 永さんは仏教が、ぼくはキリスト教が、それぞれの原点に立ちかえるべきだと考えています。か
つては多かった「駆け込み寺」的な存在が、今の日本のお寺には少なくなったと永さんは言います。
一方、ぼくの通うキリスト教会の中には、「どうして仏教の人と一緒に本を書くのか」と、よく思
わない人がいるのも事実です。

 シルクロードをたどれば、日本人によく似た顔の民族、日本語に似た言葉、日本の声明(しよう
みよう)に似た発声法にたびたび出合います。歴史の節々で異文化が融合を重ねながら、現代の人
や社会へとつながっています。永さんとの「勉強会」は、まだまだ続きそうです。

(助世夫 健)
=毎週月曜掲載

END