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NO.3
  十五年ほど前の『NHK特集』で『あがぺの夏』と題して、ぼくたちの活動が紹介されました。
トラブルに巻き込まれた人たちへの援助の様子が全国のお茶の間に流れ、真っ先に応援を申し出
てくださったのが作家の森村誠一さんです。
 「あがぺ」は、一九七九(昭和五十四)年にロサンゼルス、八七(同六十二)年に東京で設立
したボランティア組織「アガペハウス」がその前身です。米国では日本人のトラブルを電話で相
談を受け、必要があればスタッフが現場に駆けつける、一方、日本では外国人のトラブルに同じ
ように対応するといった活動をしてきました。
 森村さんは、ぼくたちに物心両面のサポートをしてくださる一方、二十四時間対応の電話相談
をしているぼくの健康を気遣って、年に二回、夏と冬に、静岡・熱海にある自宅に呼んでくれま
す。「たまにはたくさん寝て、おいしいものを食べて、ゆっくり温泉に入っていきなさい」と、
いつも笑顔で迎えてくれます。
 そんな森村さんに、ぼくは昨年の夏、ようやく恩返しすることができました。きっかけは、小
さなケンカでした。ある日、彼に電話で「なんで(集いの案内の)ファクスを送っているのに返
事をよこさないんだ!」と怒鳴られました。ぼくが「うちのオフィスではしばらく前から、ファ
クスをやめてインターネット(メール)を使うようになりました。ファクスだけを使っている人
は本当に減ったんですよ」と言うと、「なんだってー」とさっきよりも大きな声が返ってきまし
た。しばらく話しているうちに、ぼくは気づきました。森村さんは、メールもネットもやってい
ない、やはり作家というものは、ペンで書くことに誇りを持っているのではないかと。
  そこでぼくは、ぼくのホームページのデザインを任せている友人に頼んで、森村さんのインタ
ーネット上の、いわば住所に当たるドメイン名を登録してもらいました。《morimuras
eiichi.com》というのがそれで、森村さんのファンが先に登録していたらダメだった
のですが、幸い大丈夫でした。けれども、ご本人は「一体、なんなの?」という顔をしていまし
た。それからぼくらは、森村さんと親しい出版社の人たちと協力して、彼にメールの書き方、送
り方、ネットの使い方を教える一方、彼のホームページの準備を進めて、昨年十二月、公式サイ
トとしてオープンに漕ぎ着けました。彼ははじめのうち、「面倒くさいもんだな」と言っていま
したが、すぐに「これは使えるかもしれないね」と顔がほころんできました。でも、原稿は今で
も手書きだそうです。 
            
         (助世夫 健)